勤務先はコミッサリーと呼ばれるレストランの調理機能を持った工場です。ここで元コックに調理機械の取り扱いについて勉強会を開くことになりました。その資料に少し手を入れました。
Q1 工場の電気はどんな種類が使われているの?
Q2 どうして3相200Vのような電気が必要なの?
Q3 100Vで回転するモーターがあるけれど、どうして?
Q4 漏電はどうしておきるの?
Q5 制御はどうして必要なの?
Q6 制御の電圧はDC24Vが多いのか?
Q7 制御に使われる部品にはどんなものがあるの?
Q8 圧縮空気をなぜ使うか?
Q9 圧縮空気を使う上での問題点は何?
Q10 どうやればドレンを含まない圧縮空気が作れるか?
Q11 機械の前にある圧縮空気の圧力を調節するものは?
Q12 圧縮空気で機械の動きの速度を変えることはできる?
Q13 エアシリンダについて知りたい
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A1 工場へは交流(alternate current以下AC)6000Vが来ている。これをキュービクルという受電設備で受けて、AC200VとAC100Vに降圧して工場内に配電している。受電設備に低圧動力盤と表示があるものはAC200V、電灯盤と表示のあるものはAC100Vである。AC100Vは一般の家庭で使われている電気と同じである。
AC200Vは3つの電気が少しずつずれて流れている。一般的にR/S/Tと表示する。R(相)に対してS(相)は120度遅れ、S(相)に対してT(相)は120度遅れて流れている。R/S/Tと3つの相があることから3相電流という。これに対して家庭のAC100Vは1つの相しかないことから単相電流という。
AC200VでもR/Sだけ、S/Tだけ、R/Tだけの電流もある。これを単相200Vといい、3相200Vと区別している。
A2 A1で動力盤という表現を使ったが、モーターを回転させるのに都合がよい。モーターには回転子(回転軸)の外側にコイルがあり、コイルに電流が流れると電磁誘導作用で磁力が発生する。この磁力が1回転の1/3ずつずれていると回転子を回すことができる。
だから、3相モーターの回転方向は3本の電線のうち2本を入れ替えてやれば反対になる。スープタンクの攪拌機は3相モーターだから反対に回るときは2本の電線を入れ替えればよい。
また3本の電線のうち1本が断線したら、例えばT相が断線するとR/S相しか電流が流れない。つまり単相電流になる。間違っても2相にならない。この状態でモーターが回るのを単相運転といい、モーターを壊す原因になる。
A3 包装機の出口についているコンベアはAC100Vで回転している。AC100Vは単相である。観察すると2本の電線の1つに四角な箱がつながっている。これはコンデンサと呼ばれる物で電流の相が早くなる。それでモーターには3本の電線がつながっている。このコンデンサは相を進める働きをすることから進相コンデンサと呼ばれる。
A4 電気は安全の為、アース(接地。地面に電気を流す?)してある。アースは電位をそろえるために必要である。車のバッテリーのマイナスを車体に取るのと同じである。安全上の問題から電気の片側を地面に落とす。AC100Vでは片側を地面に落としてある。2本の電線のうち片側は電位的にはアースと同じである。
電車がパンタグラフ1本で電気を受電しながら走行できるのも片側はアースに落ちているからだ。
さて漏電というのはこのアースと電車のパンタグラフに流れている電流が別の経路で流れる現象である。つまりパンタグラフ→モーター→車輪→レール(地面)が正規の電流の流れだが、漏電はパンタグラフ→車輪→レール、あるいは架線→碍子→鉄塔→地面という経路で電流が流れる事をいう。では何が原因でそういう電気の流れになるかというと「水」である。コミッサリーではスープを作っているが、このスープには食塩のように電気をよく流す性質の物質(電解質)が溶け込んでいる。これが電気回路にかかると容易にアースに電気が流れてしまう。
これを防止するためにはホースで不用意に水をかけながら洗浄しないことだ。
A5 一つは人の手で行っていると間違いが起こる可能性がある。例えばスープを作る為に鍋でお湯を沸かすことを考えてみよう。70℃でクリームを加えるというレシピなら鍋に温度計を取付けて見ていて温度が70℃になったら火を止めてクリームを入れる。ところが目を離した隙に80℃になってしまうことは充分に可能性がある。80℃でクリームを入れてしまうと油が分離してしまうかもしれない。かといって水を加えて温度を下げると水の量が変わる。放置して冷却時間をとると、他に同時進行で調理している野菜とかがあれば色が変色してしまうかもしれない。
ここで鍋に熱電対のように測定温度で電流値の変化する流すセンサーをつけて、包装機についているような温度調節器に取り込み、70℃でガスを遮断する制御装置を付ければ温度の問題は解決する。
もう一つは安全である。調理場には外から空気がファンで送り込まれている。このファンを回しているモーターは18.5KWという大きなものである。先述したようにAC200V3相だから電線は3本ある。モーターの電線には1本あたり10Aという電流が流れている。これを1度に入り切りするのは難しい危険な作業だ。これを同時に入れるのは難しく、入れた瞬間に火花も発生する。この作業を電磁石で行うようにしたものが電磁開閉器(電磁接触器・マグネットコンタクタ(MC)ともいう)だ。人はこの電磁開閉器に電流を流して電磁石の力で開閉器接点を閉じてやる事をすればいいわけだ。電磁石に流す電流は10数mAだから火花が飛ぶ心配もないし、感電の危険もない。 制御することで、小さな電気で大きな仕事が、間違いなく出来るわけだ。
A6 簡単な機械、例えば脱水機のような装置単純にモーターにタイマーが付いただけのような装置ではAC200Vで制御回路を組み立てている。ところが縦ピロー包装機のような複雑な装置ではDC24Vで制御回路を組み立てている。
制御に使われるタイマーやカウンタを構成しているのは半導体である。この半導体はほとんどがDCで動作する。そこで最大公約数的な意味で24Vを使っている。AC200Vで動作するタイマーやカウンタも実は内部にDC24Vに変換する回路がある。その分コスト高になっている。だから、個々にDC24Vに変換する回路を持つよりDC24Vに変換する回路は1つで使われる部品をすべてDC24Vにした方が安価にできる。写真下はDC24Vの電源(パワーサプライ)だ。
また安全の面からもDC24Vであれば誤って触っても感電することはない。簡単な制御の場合部品点数も少ないことから、そのままAC200VやAC100Vで制御回路を構成し、複雑になってくるとDC24Vで制御回路を組むようだ。
Q7 代表的なものだけ挙げる。
@ 押しボタンスイッチ・セレクタスイッチ・リミットスイッチ・マイクロスイッチ・近接スイッチ・リードスイッチ
左は押しボタンスイッチ 右はセレクタスイッチ
工場の設備には押しボタンスイッチと言われる物とセレクタスイッチと言われる物が多く使われている。押しボタンスイッチには押したときにそのままボタンが押されたまま(オルタネイト動作)のものと元に戻る(モメンタリ動作)ものがある。
また押した時に接点が閉じて電流の流れるものをA接点(normal
open NO接点)という。逆に押して接点が開いて電流が遮断されるものをB接点(normal
close NC接点)という。
セレクタスイッチには2ノッチのものと3ノッチのものがある。また手を離すと自動的に元に戻るものをスプリングリターンという。
左はリミットスイッチ、右はマイクロスイッチ
機械内部で機械の動き(部品)で接点が入る用途でリミットスイッチとマイクロスイッチは使われる。これらのスイッチにもNO接点とNC接点がある。たいていの場合1つのスイッチに両方がついているのでスイッチを交換する際には注意が必要だ。
A センサー 光電センサー・静電容量センサー
光電センサー:光電管ともいう。ライトオン(入光でON)とダークオン(遮光でON)がある。
静電容量センサー:スープ充填包装機の液量を検出している。
B リレー(継電器) 有接点リレー・無接点リレー(SSR)・電磁開閉器(MC)
有接点リレー:一度に2つから4つの接点を開閉できる。 リレーは接点の開閉に電磁石を使っている。コミッサリーで最も多く使われている。NO接点・NC接点がある。コイル電圧に注意が必要。オムロン製の場合、赤いランプはAC、緑ランプがDC動作だ。メカ動作なので頻繁な開閉には不向き。壊れる場合は接点が焼けて電流が流れなくなることが多い。
無接点リレー:リレーに半導体(トランジスタ)を使ったものである。対比させる意味から、有接点リレーに対して、無接点リレーという。無接点リレーは一般的にSSR(Solid State Relay)と呼ばれる。接点はNOが1つだけだ。使用上の注意は、SSRは半導体であるがゆえに漏れ電流があるということだ。そのため電磁クラッチなどの動作は有接点リレーでないとクラッチが切れないことがある。壊れる場合は接点が閉じて電流が流れっぱなしになることが多い。ヒーターのON/OFFはSSRの方が長寿命だ。
マグネットコンタクタ(電磁開閉器 MC):リレーより大きな電流を入切出来る。MCは大抵交流の回路に使われる。上側がR・S・T(入力)で下側がU・V・W(出力)だ。横には補助接点と呼ばれるものがついており、MCの働きを表示したりするのに使っている。MCの右側は接点の下にサーマルリレー(THR)が接続されている。これで設定以上に電流が流れた場合に自動的に回路を遮断してMCに接続されているモーターなどを保護する。
動作はリレーと全く同じだ。マグネットコンタクター(MC)に対してリレー同様にソリッドステートコンタクタ(SSC)もある。こちらはオーブンのヒーターのような大電流を入り切りする。
C タイマー デジタルタイマー・アナログタイマー
動作にはオンディレー(on delay)が良く使われる。他にオフディレー(off delay)・フリッカ・インターバルという動作もある。オンディレー動作というのは設定時間を経過したら接点が閉じる(スイッチが入る)動作で、オフディレーというのはその逆で設定時間になったらスイッチが切れる動作だ。ビデオの予約がオンディレー動作に似ている。スリープタイマーがオフディレー動作だ。
写真のH3CRの場合下側のネジをドライバーで回すと時間と時間単位の変更ができる。右上のMODEを回すと動作選択が出来る。オンディレー動作の場合、設定時間に達するまではPOWERの緑ランプが点滅し、設定時間になるとOUTの赤ランプが点灯する。
D カウンタ
設定した回数になると信号を出したり、出来高数を表示するのに使われる。タイマーとしての使い方も可能である。1カウントの時間を設定しておけば、そのカウント数で機械の動きを設定している。
E プログラマブルコントローラ(PLC)
シーケンサという名称が知れ渡っているがこれは三菱電機の商標名だ。動作は同じだ。
写真は三菱の最も小さいシーケンサである。上の端子台から入力信号(IN PUT)が入り、下から出力信号(OUT PUT)が出る。
機種によって違いはあるが、数十個から数百個のリレー・タイマー・カウンターを内臓していて、これらをプログラムで組み合わせることで一見複雑にみえる動きを実現している。シーケンサの内部から出る電流は数mAから多くても十数mAだ。でからこれで直接コンベアのモーターの運転/停止はできない。その為、リレーや電磁開閉器・電磁弁を介してモーターやエアーシリンダーを動かしている。
F 温度調節器
殺菌機や包装機のシール温度の調節をしている。実際の温度は熱伝対や測温体で計る。熱伝対は温度によって流れる電流値が変化する。測温体は抵抗値が変化する。包装機は熱伝対が使われている。
設定した温度に近づくと頻繁にON/OFFを繰り返してシール温度が一定になるように比例制御(PID制御という)が一般的だ。設定した温度に到達したら切れる設定(ON/OFF制御)の2種類がある。
温度調節器には接点があるだけで、この接点が温度によって開閉するだけだ。実際は接点にDC24Vを流し接点が閉じたらリレーがONする。それによってリレーの接点にAC200Vが流れてヒーターが加熱するという仕組みだ。
写真のE5CNの場合、設定温度に達するまでOUTの黄色ランプが点灯する。点灯している間は接点が閉じてリレーが動作する。OUTの黄色ランプが点灯しないのに温度がどんどん上昇する場合はリレー(SSR)の接点が閉じたままになっているからだ。リレーを交換すれば改善する。
G
電磁弁
動作原理はリレーと同じだ。ただ接点の代わりに円筒の中をピストン(バルブ)が動く。このバルブが動くことで油や空気の流れを遮断したり、流したりしている。
この弁には電気を流さなくてもピストンを動かせるようにボタンやレバーがついている。写真の上の電磁弁の場合、オレンジ色のボッチを押せば、電気が来ていなくても電気が流れているのと同様の動きになる。手動スイッチという。
A8 すべての動きを電気で行うことを考えてみれば答えは明白だ。水がかかる、高温になるという環境では問題があり危険だ。また油圧で行うと油が漏れ出た場合に大変だ。空気であれば漏れても問題になることはない。大きな力が必要な場合は大きなエアシンダーを使えば解決する。さらに設計値を上回る力が加わった場合は動かない。(モーターなら過電流が流れ、モーターを壊す)
A9 空気を圧縮していくと温度が上昇する。温度が上昇すると空気中により多くの水を気化させて含有することができる。しかしながらこの温度上昇した空気をそのまま使える機械ばかりではない。温度上昇した圧縮空気をそのまま使えるのは削岩機くらいだ。
工場では配管の中を流れていく間にある程度冷やされるから、空気中に気化してした水が結露して出てくる。この水にコンプレッサの潤滑に使われた油も混ざる。さらに配管中の錆なども混入する。これらを総称して「ドレン」という。
このドレンが色々な災いの原因を作る。圧縮空気(工場ではエアーと呼ぶことが多い)は電磁弁で流れを止められたり、流れる流路を変更されたりする。電磁弁はその名のとおり電気の力で弁を開閉している。その電気の部品に水が流れ込んだらどうなるか。ショート(短絡)したり、動きが正確でなくなる。だから機械を動かすエアーはドレンを含まない、低い温度が求められる。(あまり低いと機器の表面に結露する)
A10 配管にエアーを流す前に強制的に温度を下げて水を除去してやればいい。その装置を「エアードライヤー」という。電気式と機械式がある。
電気式ドライヤーは電気の力で冷凍機をまわす。冷凍機で圧縮された空気を冷却する、そうすれば空気に含まれた水分は結露して水となる。この水を取り除いてしまえば問題解決だ。ドレンを分離する装置を「ドレントラップ」という。
機械式ドライヤーは小さな穴から圧縮空気を出した時に瞬間的に圧力が下がるのを利用してドレンを分離する。気圧が下がる時に温度も下がる。もうひとつ、機械式ドライヤーの中に吸着式というのもある。これは圧縮空気が樹脂繊維の中を通過する間に水の粒が生長するのを利用している。機械式の欠点は一度に大量の圧縮空気を使う場合圧力損失が出てしまうことだ。また吸着式は定期的に樹脂繊維(フィルター)交換しなければ性能を維持できない。
電気式は能力以上のエアーの流量があった時には温度が充分下がらない。つまりドレンがきちんと取り除けない事態になる。機械式のように圧力が下がって機械のスピードが落ちるということはない。
機械装置の直前にドライヤーを取り付けてドレンを除去するのが最善だ。しかしコストの問題から電気式は複数の装置への分岐点に、機械式は各々の機械の直前に設置されることが多い。
A11 上の写真(左)は3点セットの入り口にドレントラップを連結したものである。左側からエアーが入り、右側から出る。左からドレントラップ・エアーフィルタ・エアーレギュレータ・ルプリケータ(オイラー)という。写真(右)はドレントラップとルプリケータが省略されている。エアレギュレータの前の赤いバルブはエギゾーストバルブといってエアーを遮断したりレギュレータに供給したりするバルブである。レギュレータを回すことなくエアーの入り切りができる。またレギュレータとルプリケータの間にあるのは圧力スイッチである。設定圧力よりエアーの圧力が下がると警報を出すのに利用している。
これは、装置の入口に取りつけ、装置に入るエアーのドレンを取り除き(エアーフィルタ)、さらに出口側のエアー圧力を一定に保ち(エアーレギュレータ),機械の電磁弁やエアシリンダーの駆動部分に油を供給(ルプリケータ)するための装置だ。
エアーフィルタは使用しているうちにドレンで黄色に汚れてくる。フィルターの表面に色むらが出来ているようならフィルターエレメントのみ交換する。
レギュレータは2次側(出口側)のエアー圧力を設定する装置だ。1次側(入口側)のエアー圧力に変動があっても、2次側は常に設定圧力になる。但し1次側圧力>2次側圧力が前提だ。
ルプリケータには粘度の低いタービン油をUPレベルまで入れる。エアーの流量に対しての吐出量はルプリケ−タの上部に設定つまみがあるのでそれで調整する。
最近、無給油式のエアーシリンダなどが売り出されている。これは加工の精度と組み立ての際に塗付される油がその仕様になっているというものだ。だから給油をしなくても十分その性能を発揮してくれる。でも無給油式だから給油をしてはいけないのかというとそうではない。無給油式でも給油はOKだ。ただ一度給油をしたら、定期的に給油をきらさないようにしなければいけない。
まとめるとエアーはドレンをきちんと取り除き、作動部分に油分を供給しておく管理を忘れないことにつきる。
Q12 圧縮空気で機械の動きの速度を変えることはできる?
A12 出来る。
それにはスピードコントローラーを使う。エアーシリンダには空気を他方から出しながら、もう一方から空気を入れる。この排出する空気の量を調節することでシリンダの動きの速度を調節できる。メーターアウト動作という。この調節器のことをスピードコントローラーという。吸気のスピードを調節するメーターイン動作のスピードコントローラーもある。一般的には排気スピードを調節(メーターアウト)する。工場のスピードコントローラーはメーターアウト動作で統一してある。
Q13 エアシリンダーについて知りたい?
A12 写真はエアシリンダーだ。円筒形の筒の左右から空気を入れて、ピストンを動かす。ピストンの片側に金属棒(ロッドという)がつながっていてこれで目的の物を空気の力で動かす。円筒の内径をボアといい、ピストンの動く行程長をストロークという。一般的にボア*ストロークで表示される。思いものを動かす為には大きなボアが必要になる。
ピストンを磁石にしておき、円筒の外側に磁石にくっつく性質のものを使ってスイッチを作るとピストンの動きから機械を制御することが可能になる。このスイッチをリードスイッチという。リードスイッチを動作させることの出来るシリンダは写真の下の場合CDM2B20-20という型式になる。
スープ冷却機のバケットが順番に反転するのはリードスイッチでシリンダーの動きをシーケンサに取り込み、シーケンサのプログラムでその前のバケットのシリンダーを駆動している電磁弁に電気信号を送っているからだ。
圧縮比は高いほど大きなエネルギーを有する。エアーシリンダーを動かす時でも3kg/cm*2のエアーより6kg/cm*2のエアーのほうがエアシリンダーは早く動く。またエアシリンダのボア(径)は同じストローク(行程長)なら小さい方が早く動く。ただ、問題は6kg/cm*2のエアーをコンプレッサで持続的に供給するのは当然3kg/cm*2よりも負担が大きい。ボアが小さいと重量の大きなものは移動させることができない。
機械(装置)は大抵5〜7kg/cm*2のエアーでストレスなく動作するように設計されている。だからスピードが要求されるところは、負荷に対応できるボアのなかで小さいものを選択されている。逆にスピードは要求されないが、負荷が大きいところはボアの大きな物が取り付けられている。但し、コストとの兼ね合いからむやみに大きなボアのシリンダが取りつけられることはない。
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